架橋工事の極東興和(広島市東区)と塗装業の福徳塗装工業(中区)は、コンクリート製橋脚に亜硝酸リチウムを注入して劣化を防ぐ工法を共同で開発した。
公共工事を中心にした採用に向け、官公庁などに売り込む。
橋脚の本体に五十ー七十五㌢の間隔で直径二㌢の穴を開け、亜硝酸をリチウムを注入する。
約二カ月間続け、コンクリートの内部に浸透させる。化学反応により、橋脚内の鉄筋が膨張して起きるひび割れや塩害による劣化を防止できるという。
工費は、亜硝酸リチウム二十㌔当たり十五万ー二十万円。油圧で注入する専用の装置を福徳塗装が開発し、注入ノウハウは極東興和が改良を重ねた。
国道2号線の海田高架橋橋脚補強工事(広島県海田町)など中四国、九州の十カ所で施工。来年度は十億円の売上を見込む。