売上過去最高、5年後に20億円超へ 塗装、建築業の福徳技研(中区東千田町2-3-26、徳納武使社長)は、2018年5月期の売上高が前年比22.8%増の13億3917万円となり、過去最高を更新した。全国展開する同社のコンクリート補修工法の材料販売量が急伸。今後もコンクリート構造物の補修市場が拡大するとみて、5年後に売上高20億円を目指す。
同工法は塩害や中性化、アルカリシリカ反応(ASR)などで劣化したコンクリートの補修工事で、亜硝酸リチウムを圧入して修復する。特にASRが原因の以上膨張やひび割れには、再劣化を防ぐ工法として注目されており、5月に「第26回中国地域ニュービジネス大賞」の大賞を受けた。材料の亜硝酸リチウムの18年販売額は2億5000万円と、前年に比べ1億円増収。(社)コンクリートメンテナンス協会(会長同)を通じて全国でコンクリート補修技術のフォーラムを開いており、会員企業は100社を突破した。国土交通省や広島県等の国・地方公共団体をはじめ、(公社)土木学会などの学会なども後援。今後も宮崎や山陰などでフォーラムを開催を予定する。
大学や大手企業と連携し、新技術の開発にも注力。田島ルーフィング(東京)とは橋面防水を、旭化成アドバンス(東京)とはコンクリート表面含浸材を開発しており、近く商品化を予定する。トンネル天井板の落下や橋の崩落が社会問題となる中、高い技術でインフラ補修整備の一翼を担いたいとしている。