袋町周辺で落書き除去活動
住民相談きっかけに10年前から
福徳技研(広島市中区東千田町2―3―26、徳納剛社長)は27日、中区袋町周辺で実施された「落書き消し隊」の活動に参画。周辺住民や中区地域起こし推進課の職員らと協力し、うらぶくろ商店街や並木通りなどであちこちに書かれた落書きやステッカーなどを除去した。
活動は、広島市中心部に本社を置く同社が落書き被害に悩む地域住民から相談を受けたことをきっかけに約10年前から始まり、年2回程度のペースで継続的に行われているもの。技術的な支援だけでなく社員有志を募って除去活動にも協力しており、コロナ禍による中断を経て約3年ぶりの活動となったこの日は、同社の社員と地域住民合わせて約30人が参加した。
店のシャッター等に書かれた落書きもあるため、除去活動は早朝から開店前までに行われる。当日、袋町公園に集合した「落書き消し隊」のメンバーらは、中区中心部でも特に落書きが多いうらぶくろ商店街、並木通り、袋町公園周辺の3班に分かれて作業を開始。
塗装の上に書かれた落書きは、除去剤で浮かせてからウエスで拭き取ったほか、コンクリート等の下地に浸み込んでしまったものは、福徳技研の技術者が下地に近い色を現場で調色したのち、ローラー等で塗りつぶして除去。標識等に貼られたステッカーは、スクレーパーで一つずつ丁寧に削ぎ落とした。
「落書き消し隊」の隊長を務める並木通り商店街の下井良昭会長は、「落書きが落書きを呼ぶといったこともあり、中断していた間にもかなり増えてしまった。福徳技研さんは活動開始時から協力して下さっており、本当にありがたい」とし、社員とともに参加した徳納社長は「街をきれいにしたいという住民の皆様の思いに共感し、少しでも貢献したいという思いでやっている。私自身も落書きが大嫌いなので、今後もぜひ続けていきたい」と話していた。